今治市大三島のお客様（Ｙ様）より、「屋根から漆喰が落ちてきて崩れてきている」とのご不安の声を頂きました。
以前に今治市で葺き替え工事を行ったO様からのご紹介で当店にご連絡を頂けたそうです。

早速現場調査に伺うと棟（屋根の面と面の境目）の漆喰が薄くなり、所々剥がれて落ちてきています。
棟の瓦自体はまだまだ使えるものだったので、漆喰の塗り直しをすることになりました。

→ご紹介いただいたＯ様邸の施工事例はこちら『今治市・セメント瓦の雨漏り解決！屋根リフォーム』

現場調査で状況確認

まずは今治市大三島・Ｙ様邸の調査時の写真をご紹介しますね。
今回落ちてきたのが【写真左(上)】の棟の面戸漆喰です。
棟は台土と呼ばれる土の上に瓦を積んで施工されていますが、雨風から台土を保護するために塗られているのがこの面戸漆喰です。
Ｙ様邸では28年間の雨風に耐えてきた面戸漆喰ですが、【写真右(下)】のように薄くなり所々剥がれて落ちてきていました。

このまま放置しておくと中の土が流れ出てしまい、棟の崩壊や雨漏りに繋がってしまうので漆喰塗り直しの屋根メンテナンスをしましょう。

→棟のメンテナンスについて詳しくはこちら

屋根メンテナンスの様子

古い漆喰の除去

ここから実際のメンテナンスの様子です。まず最初に行うのが古い漆喰の除去作業です。
劣化した漆喰の上に新しい漆喰を塗っても、古い漆喰ごと剥がれてしまっては意味がないですよね。
また塗り重ねて台土の幅が広くなると雨が当たりやすくなるため、良くありません。
そのため塗り重ね分を考慮し鏝などを使って厚めに削り落とします【写真左(上)】

削ぎ落した台土は表面がポロポロしていたので、強化剤を筆で塗って補強したら下地の完成です。
強化剤は無色透明なので乾くと分かりませんね(笑)【写真右(下)】

セメント系外壁材でガッチリ補修

下地が完成したら棟漆喰の用意をしましょう。
当店では普段、棟を施工する際には葺き土は使わずシルガードという屋根用漆喰のみを使用しています。
しかし今回の様に葺き土の表面に塗る際には、より相性がいいセメント系の総合材マーブルを使用しました。

石灰ではなくセメント系なので厳密には漆喰ではないのですが、防水性、耐久性からセメント系を使用します。
Ｙ様のご希望で面戸漆喰を瓦に近いグレーにするため、建築用の墨を混ぜて練り上げます。
【写真右(下)】では真っ黒に見えますが(;^ω^)
乾いて年月が経つと色が抜けてくるので強めに色を付けましょう。

細かい部位の塗りつけは職人技

練った漆喰を塗っていきます【写真左(上)】。
鶴首鏝や目地鏝といった細部を塗るようの小さな鏝を使って塗るのですが、これがなかなか難しい、、、
塗る場所が狭く奥まっているので職人の技術が必要です。

鬼際は防水性重視のコーキングで

最後に鬼瓦の際の部分の漆喰も傷んでいたので一緒に補修しておきます。
この部分は直接雨が当たるので、より防水性を重視してコーキングで処理をします。
これで鬼瓦との隙間から水が入ることはありませんね。

棟漆喰塗り直しの屋根メンテナンス完成です

無事に棟漆喰塗り直しの屋根メンテナンスが完成しました。
築28年・今治市大三島の潮風に晒される過酷なY様邸ではありますが、瓦はまだまだ現役！
人間と一緒で家も「定期的な点検と適切なメンテナンス」をおこなえば長生きをしてくれます。
皆さんも是非一度、『屋根の無料点検』ご利用ください。

→屋根の無料点検について詳しくはこちら